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046 カッラーラ・ビエンナーレ2010

今回もまたビエンナーレの話です。

とは言ってもヴェネツィアのものではなく、006の記事で少し触れたカッラーラ (Carrara) の町で行われているビエンナーレの話。

純白の大理石で有名なカッラーラなだけあって、この町には彫刻家の工房が多く、ビエンナーレも彫刻がメイン。

このカッラーラのビエンナーレを訪れるのは今年が初めてで、彫刻なんて・・・と正直あまり期待していなかったのですが、意外とよかったです。

今年のテーマは『ポスト・モニュメント』。


NO, Santiago Sierra (2010)
完成間際の集合住宅の入り口に設置された、大理石のNO。
後方にある町と全く対話していない新興集合住宅に対してNOと言っているのかはどうかは不明だけど、大理石を使って言われると説得力があるような。



shit, Paul McCarthy (2010)
・・・これを大理石でやるという馬鹿らしさ。
くるみ色の石を使っていますが、着色もされているようです。


untitled, Valentin Carron (2009)
影が印象的。


Untitled, Cyprien Gaillard (2010)
アメリカ同時多発テロで崩壊した世界貿易センター跡から発見された大理石のかけらを、原産地であるカッラーラへと持ってきたもの。



Per ogni lavoratore morto, Giorgio Andreotta Calò (2010)
大理石採掘の作業中に亡くなった人々に捧げた作品。
昔ながらの方法で採取した大理石が、今は使われていない教会の中へ配置されています。


意図せずに出来た造形がとても奇麗。



2x2, Antony Gormley (2010)
閉鎖された彫刻の工房が展示空間として利用されています。
空間には全く手を加えていないらしいですが、手前の4つの十字架は出来すぎなような・・・。


上から見下ろしたところ。


作品にズーム。


この工房の窓ガラスのパターンが個人的にはツボでした。


枠のみ残った窓から外を眺める。


Be a Monument, Gillian Wearing (2010)
モニュメントと書かれた大理石に乗って、みんなもモニュメントになろう!という作品。
コミュニストのポーズで一枚撮ってみました。


カッラーラの町の外の、海寄りの場所にある旧製材所。




Wrong Do It Again, Monica Bonvicini (2010)


現代の作家の作品と、近代のモニュメント的なものが同時に展示されています。







余談ですが・・・


街中のあるアパートのドア。
黒い扉なんて珍しい、と思って近づいてみると・・・。




どうやら、焼け焦げています。
家具などでも、あえて焼いて面白いテクスチャを作ってるものがあったりするので、この扉もそういう意匠なのかもしれません。





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045 ヴェネツィア・ビエンナーレ2010

ヴェネツィアでは予定よりもだいぶん仕事の終了が遅れたので、ヴェネツィア・ビエンナーレを鑑賞する時間をあまり持てませんでした。

会期終了間近にまたビエンナーレを訪れようとは、思っていますが、とりあえずその短い時間の中で見たものをいくつかピックアップして軽く紹介しようと思います。

妹島和代氏がディレクションを務めた今年のビエンナーレのテーマは、People in Architecture。 博覧会状態だった数年前のビエンナーレと比べると、地味な、でもきちんとテーマに応えている展示物が多かったような気がします。(世界的な経済危機の影響もあるかもしれませんが・・・)


さて、ビエンナーレには、メインのアルセナーレとジャルディーニの2会場の他にも、ジャルディーニ会場にパビリオンのない国々の展示が街中に散らばって開催されます。

そのメイン会場外の展示の中で、興味深かったのが、カ・フォスカリ大学 (Ca' Foscari) の中で開催中のポルトガルの展示、No Place Like



ポルトガルの4人の建築家、Aires Mateus (マニュエル・アイレス・マテウスとフランシスコ・アイレス・マテウスの兄弟), Bak Gordon, Carrinho da Graca, Siza Vieiera (アルバロ・シザ) がそれぞれの住宅のプロジェクトを展示しているもので、従来の図面と模型というプレゼン方法に加え、その場所で撮られた映像作品が流されています。


基本的に展覧会などにおける映像作品は集中して見れないので、いつもは敬遠してしまうのですが、この展示における映像作品は、プロジェクトを説明するという点においてよく機能していて、全てしっかり鑑賞してしまいました。


個人的には、アイレス・マテウス兄弟のコンポルタの住宅がプロジェクト・映像ともに気になりました。

住宅の建てられた地域の伝統的な建築方法によって建てらしく、原始的な外観をしています。

母屋のような建物には床がなく、砂が敷き詰められているということがとても新鮮に感じられますが、そういえば日本にはかつて土間という空間があったな、と思ったりもしました。


展示のされ方もよかったです。




このカ・フォスカリはカルロ・スカルパ (Carlo Scarpa) によって改築されていて、この写真の中の壁の切れ込みのように、あちこちにスカルパの手を感じられます。



アイレス・マテウスはジャルディーニ会場のエグジビション館の中でも展示をしていて、それも面白かった・・・というより奇麗でした。



ジャルディーニ会場で、特に印象深かったのがルーマニア館。



会場の中に入れ子状に白い直方体が設置されていて、中に入るといくつかの穴が開いた真っ白で角の曖昧な白い空間があるのみ。

この空間の面積は94屬△辰董△海量明僂魯襦璽泪縫△亮鹽團屮レストの面積をブカレストの人口で割ったもの、つまりブカレストの住人のひとりあたりに与えられる面積という訳です。


その他の視覚的に面白かった所の写真を載せていきます。


オランダ館。



下から見たところ。

オーストラリア館。





チェコ・スロバキア館。

現代的な木造建築物が展示されていました。

ハンガリー館。

ぶら下がっているのは鉛筆です。

エグビション館。

イギリスのアーティスト、ケリス・ウィン・エヴァンス (Cerith Wyn Evans) の作品。


pezo von Ellrichshausen architectsの住宅。
大きな写真を背景にセメントで作られた模型が設置されています。




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044 ヴェネツィア02

ご無沙汰しています。
昨日の夜に、ヴェネツィアからフィレンツェへ戻ってきました。

ヴェネツィアでの仕事は、ヴェネツィア・ビエンナーレでの石上純也事務所のインスタレーションの設営をお手伝いするというもので、公言していた一日一枚の写真を投稿する時間もないほどに忙しい、けれどとても充実した日々でした。

様々な人とも知り合うことができたし、何よりお手伝いした石上氏のインスタレーションが金獅子賞に選ばれるという喜ばしい結果もついてきて、とてもよい経験をすることができたと思います。


これから数回に分けて、ヴェネツィアでの様子をお伝えしていこうと思います。

まずは、宿泊先の話から。

今回は3週間という長い滞在だったため、友人のつてでアパートの一室を借りました。
場所はリアルト橋の魚市場の近く。


この魚市場の奥の運河沿いには、果物や野菜などの青空市場もあります。


アパートの扉。


入るとこんな長くて急な階段が待っています。


間取りはこんな感じ。
窓がやけに多い家でした。


台所の窓から見える風景。
(間取りで言うと緑の部屋から下を向いている状態)


トイレの窓から。
雨どいも煉瓦製。


深夜2時に仕事から帰宅中に撮った、リアルト橋の頂上からの写真。




043 ヴェネツィア01

 
写真右奥にヴェネツィアの街が微かに見えます。

この街にはもう10回くらい来ていますが、島に着く直前のこの海の上を走っているかのような景色には、今でもどきどきさせられます。

038 ピストイアの野外美術館

フィレンツェから西へ電車で40分程度の距離に、ピストイア (Pistoia) という樹木の栽植と鉄道車両の生産で有名な人口9万人の街があります。

その郊外の丘の上にあるヴィッラ・チェッレ (Villa Celle = チェッレ邸) という現代アートの野外美術館へ行ってきました。

もともとはパッツァリア家 (Pazzaglia) の邸宅として15世紀に建てられ、後に所有者がピストイアの貴族ファッブローニ家 (Fabbroni) に変わり、邸宅の大規模な改築、および19世紀前半には庭園がイギリス式庭園として整備されます。

1970年代にプラートの実業家の ジュリアーノ・ゴッリ (Giuliano Gorri) がこの場所に現代アートの収集を始め、今に至ります。


美術館の目印はアルベルト・ブッリ (Alberto Burri) のこの鉄製の彫刻、『Grande ferro celle』



この門を抜け、しばらく坂を車で登ります。

敷地は広大で、ガイドと共に鑑賞する形式なのですが、一通り見て周るのに実に4時間近くかかりました。

基本的に、アーティストをこの場に招待し、設置場所を決めてもらってから製作してもらうという形をとっているようです。造成的にはほぼ全く手を加えず、敷地の元々の植栽は地形を利用して作品は設置されています。


気になった作品をいくつか紹介します。
著作権の問題で写真を載せられないので、リンクをはっておきます。(*をクリック)

1.まずは以前このブログでも紹介したダニ・カラヴァン (Dani Karavan) の『Linea 1-2-3+4+5』 *

直線状に偶然立ち並ぶ3本の木を幅60cmぐらいの白いコンクリートの線でつないだもので、その線は、散策路をまたがって更に続き、道となり竹林の中へと入っていきます。

竹林を抜けると池があり、そこには幾何学的な形の(何だか和菓子の折り詰めを思い出させるような)ボートが浮かんでいて、鑑賞者をその池の先へと意識的に誘います。


2.そして、この敷地内にある建物ではダニ・カラヴァンによって1999年に茶会のパフォーマンスが行われました。*

現在、中には入れないのですが、室内の床にはほぼ床一杯に鏡が設置されていて窓から覗くと床のない空間があるように見えます。
その鏡は茶会のテーブルも兼ねていて、端々に7つの白い茶碗、中央には巨大な円錐状の茶葉が(・・・)設置されています。

入り口となる所には7足の白い陶製の草履も置かれていました。

この茶会に寄せて本も出版され、吉本ばななも寄稿しているようです。



3.アメリカ人アーティスト、ロバート・モリスのラビリンス (Robert Morris, Labyrinth)*

ゴシック風のストライプの入った、斜面にそって立つ立方体で、内部を散策した後に、脇にある物見台のような場所から眺めるととこの『迷宮』の全体像が露になります。

内部の床も斜めになっているので、かなり歩きづらいですが、2メートルという周りを覗けそうで覗けない壁の微妙な高さが面白かったです。



4.ビバリー・ペッパー (Beverly Pepper) の 『Spazio teatro Celle』 *
もともとあった半すり鉢状の地形を利用して、ローマの古代劇場のような場所を作り出した作品。
この場所で実際に舞台が行われることもあるそうです。



5.有名どころのリチャード・セラ (Richard Serra) の『Open field vertical elevations』*
他のアーティストに比べて破格の報酬だったらしいですが、その割にはあまり・・・
自然に溶けこみすぎているのかもしれません。



コレクションの中には日本人作家のものが3つあり、その中のふたつ、井上武吉の『My sky hole』*と、イタリアで主に活躍する長沢英俊の『Iperuranio』*(ただし、ある重要なしかけが故障中)を見ました。



本当は、もっと沢山紹介したいのですが、文章のみで説明し続ける自信が無いのでここらへんでやめておきます。


特筆すべきなのは、この作品が全て私蔵コレクションだということ。
全てを鑑賞し終わった後に偶然ジュリアーノ・ゴッリに遭遇したのですが、それ程のお金持ちには見えなかったです・・・。



この美術館は残念ながら一般公開はされておらず、学校関係者のみ予約の上で受付されてるのですが、機会があればぜひ訪れることをお勧めします。

いくつかの作品は修復作業中だったので、僕もまた時間を置いて訪れたいと思います。





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028 ミラノ・サローネ 2010 その2

ミラノ滞在2、3日目は見本市会場の見本市と並行してミラノの街中で開催されるフオーリ・サローネ(Fuori Salone) へ。

街中では異業種を巻き込んであちらこちらで展示やイベントが開催されます。
普段は高級すぎて入りにくいブランドショップや、一般人立ち入り禁止の場所にも入れたり、教育機関や美術館なども参加するので、この時期のミラノは活気が違います。

今回はこのフオーリ・サローネの写真を、順を追って掲載しようかと思っていたのですが、全てを紹介すると膨大な量になってしまいますし、ちょうど新しい事務所の照明を探しているところなのでテーマを照明に絞ることにします。



Stellar - 吉岡徳仁 - swaovski
スワロフスキーのクリスタルを球体に(多分)ランダムにつけたもの。
あらかじめ公表されていたレンダリングのような放射状の光線が出ていなかったのは、霧が薄かったせい?


FROST - vincent van duysen - swalovski
4面をガラスに囲まれた空間に柱状の照明を等間隔に並べている。



@superstudio più
通路にはアキッレ・カスティリオーニのアルコの巨大版が。


Pipe Wall Light Black/Gold
-
Tom Dixon @superstudio più
壁と床を同時に照らすことのできるペンダントライト。


@superstudio più



VERTIGO / Constance Guisset @superstudio più
つばの大きい女性ものの帽子のような照明。


これは、帽子そのもの。


FLOS


上の写真を横からみたもの。


ROCK - DIESEL
ジーンズブランド、ディーゼルのホームコレクション。
個人的には結構好きですが、かなりいい値段です。


character
古いネオンサインを1文字ごとに分解して再利用したもの。


ファッションブランド、Stoneislandの(おそらく普段は)ショールームの正面にあった蝋燭立て?


@Spazio Rosanna Orlandi


@Spazio Rosanna Orlandi


Son of Edi - Jack Brandsma @Spazio Rosanna Orlandi
一見裸の白熱電球ですが、電球型の蛍光灯をシリコンのカバーで覆うようにできている。

最近イタリアでも白熱電球の店頭での販売が中止されたし、こういった電球型の蛍光灯をどうやって美しくみせるかという姿勢はとても大事だと思います。

今回のサローネでは、こういった赤やオレンジと言ったカラフルな色のコードが工業用の照明をイメージさせるものを多く見かけたような気がします。


Signal - Jieldé @Spazio Rosanna Orlandi
写真のものはデスク用ですが、フロアスタンドのタイプもあり。


Audrey Light - Michael Eden - Established&Sons
ヴェネツィアン・グラスの老舗Veniniとのコラボレーションによって産まれた、オードリー・ヘップバーンの横顔のシルエットが浮かび上がる照明。


Ingo Maurer
一見なんの変哲もないデスクライトですが、足以外は平面です。


@Triennale di Milano


これは、トリエンナーレ美術館でのキャノンのインスタレーション。
不規則な形をした多面体の上にキャノンのプロジェクターを利用して色々な映像を映写していました。





027 ミラノ・サローネ 2010 その1

前回告知した通り、今回はミラノの国際家具見本市、サローネ・デル・モービレ (Salone del mobile) のレポートです。

初日は、ミラノの中心部から地下鉄で20分くらいのところにある見本市会場フィエラ (Fiera)へ。


フィエラ会場入り口。
銀座のアルマーニを設計したマッシミリアーノ・フクサス (Massimiliano Fuksas 2005) による設計。


会場は、メインの家具部門(その中でさらに、デザイン、モダン、クラシックに分かれている)に加えて、キッチン部門とバスルーム部門、そしてサテリテ (Satellite) と呼ばれる若いデザイナー達が個々に出展している部門からなります。


この日はあまり時間がなかった為、家具部門は飛ばしてサテリテとキッチン・バスルーム部門を4時間かけて見て周りました。


まずは、バスルーム部門。

どちらかと言うと、色や素材で遊んでるものが全体的に多かったような気がします。
そんな中で目を引いたのがTUBESというイタリアのラジエーターの企業。






これがあったら他に何も置かなくてもいいかも、と言えるほど存在感のあるオブジェのようなラジエーター。


そして、これもイタリア企業のFlaminia


シャワーブースの床とシャワーが一体になったもの。


日本のデザイングループNENDOの洗面台。

他に、ポストモダンの巨匠アレッサンドロ・メンディーニ (Alessandro Mendini)のデザインした、ポストモダン風の模様を表面に施した洗面台もあったのですが、写真を撮り忘れてしまいました・・・。

ちなみに、いま、またポストモダンが流行りだしてるのかも、という話をちょっと耳にしたのですが、長く続いているミニマル・デザインへの反動やアンチ・大量生産などから来るものなのかもしれません。


これは、イタリアならでは。Pibamarmi


このスタンドの外壁、一見、木かと思ったのですが、石でした。


洗面台も蛇口もすべてが石。


ランプシェードも大理石。




次は、サテリテ。

9屬らいの大きさのブースが立ち並んでいます。


犬の置物の形のスピーカー。


顔の形の椅子の背面。


蛇腹上のスチール製のスツール。


吹き出る水がソファの形を作り出すというコンセプチュアルな作品。
吉岡徳仁を意識しているのかも?


クラシックなソファのように革が張られた豚の置物。


そして、キッチン部門。


あまりにも高級で現実味のない製品が並んでいたので、途中から興味を失ってしまい、あとは照明の写真ばかり撮っていました。


お皿をランプシェードにしたものとか


シェフの帽子を照明にしたものとか、バス部門と比べると、ディスプレイが見ていて楽しいものが多かったです。

上の3枚ともBravoというヴェローナの企業。


RIVA1920という木素材のキッチンを展示していた企業の椅子。



あるスタンドの壁。

この時点で4時間経過。
この後、すぐに家具部門へ向かったのですが、会場があまりにも広くて移動に時間がかかり、次の予定の時間も迫っていたので今回は泣く泣く断念しました。



出発前にもう一枚。


次回は、サローネと同時期に街中で開催されていたフオーリ・サローネをレポートします。




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009 ビエンナーレ 二日目

実は一日目に宿泊予定だったホテルにオーバーブッキングされ、他のホテルを紹介されるという、ちょっとしたハプニングもありました。

が、紹介されたホテルはよりサン・マルコ広場に近く、しかも改装されたばかりで、窓からは運河が見え、結果的にはよかったです。

ただし、人生で初体験のホテルで地階だったので、カーテンを開けると、ゴンドラに乗っている人と目が合うという特殊な部屋でした。


ホテルの床のタイル。下のモザイクタイル部分がバスルーム。




さて、ヴェネツィア二日目。

もうひとつのメイン会場であるアルセナーレの開場の10時までの空き時間を利用して、水上バスに乗って、運河の向こう側のジュデッカ島(Giudecca)へ行ってきました。

ここには、旧製粉所を改装して数年前にオープンしたヒルトンホテルやユースホステルがあったりするのですが、僕の目的はチノ・ズッキ(Cino Zucchi)の設計した集合住宅を見ること。



この集合住宅に関しては、また次回に詳しくレポートしますが、新しく開発された地区はアムステルダムのボルネオ・スポーレンブルグ島に雰囲気が似ている気がします。



この後、まだ時間に余裕があったのでプンタ・デッラ・ドガーナ(Punta della dogana)にある、安藤忠が修復したばかり(2009)のフランソワ・ピノー財団の現代美術館(François Pinault Foundation)に寄り道。

美術館は撮影禁止なので、残念ながらは画像はありませんが、イタリア人にとっては、安藤忠雄の建築物のあのツルンとして無機質なコンクリートはとても異質なものに映るだろうな、と思います。

そして、イタリアでその素材としてのコンクリートのクオリティを保つことがどんなに大変なことであろうか、想像がつきます。

流石に、イタリアでの4つ目の作品となると、もう慣れたものなのかもしれませんが。

ここは、入場料が15ユーロと高いだけあって、展示されている作品も興味深いものが多く、結局1時間半ほど中にいました。

村上隆のあの有名な実物大の少年少女(?)のフィギュアの作品もありました。



昼食をはさんで、いよいよアルセナーレへ。

参加国ごとにパビリオンで分けられているジャルディーニとは違い、ここアルセナーレは一続きの回廊状に続いた会場で構成されています。

気になった作品の写真をいくつかのっけます。



それぞれ彩度の高い違う色で塗装されたスペースが連結されている。


修復前の歴史的建築物に特殊なフィルムを貼り、建築物上の汚れやススなどを取り去ったものを展示。


アートとしては、?といった感じだけれど、この空間にはとてもあっていた。


ドラム缶のようなものを覗き込むとこれが見える。合わせ鏡を利用したもの。


イメージとしてキレイ。


顔ハメ写真(?)をアートしたもの。


メインの部分より離れたところにある、トイレのある小屋に入ると天井いっぱいに飴と飴の匂い。その匂いは小屋の外まで漏れていました。


非常用の水上テントの上にマイクがつり下がっていて、それぞれのテント内で繰り広げられている会話が聞こえるかのような音声が流れている。


以下は、展示作品ではなく、アルセナーレの一部分の写真。









このあと、帰りの列車まで時間があったので、ヴェネツィアン・グラスで有名なムラーノ島(Murano)まで足をのばしてみました。

その様子もまた次回に。





008 ビエンナーレ 一日目

ヴェネツィアで開催中の国際美術展 ヴェネツィア・ビエンナーレへ週末を利用して行ってきました。

フィレンツェからはユーロスターで2時間40分の旅。


このビエンナーレ歴史は1895年まで遡り、もともとその名の通り(BI-ennnale)2年ごとに美術展が開かれていたのが、1980年からは補完する形で建築展と交互に開催されるようになりました。

ビエンナーレには、他に音楽、舞踏、劇の国際展もあり、有名なヴェネツィア国際映画祭もこのビエンナーレの一部を為しているものです。


美術展と建築展は、世界各国のパビリオンが立ち並ぶジャルディーニ(Giardini=公園)とアルセナーレ(Arsenale=造船所)をメインに、街中に散在しているその他の国のパビリオンにおいて展示が行われます。



さて、駅に到着してすぐに水上バスのチケット売り場に並んだものの、列の長さと料金の高さに切符を買うことを諦め、ホテルまで徒歩で30分弱・・・。


中央にある幅のあるベンチのようなものは、高潮のときには街が水没してしまうので、この上を歩くためにあるようです。


チェックインしてすぐに近くのフォルトゥニィ美術館(Museo Fortuny)でInfintumという展示を観賞。

フォルトゥニィ美術館への目印。


美術館最上階からの眺め。奥に運河が見えます。



部分拡大。
ヴェネツィアは煙突の形がとても独創的です。


美術館を出てすぐにジャルディーニへ。徒歩で20分くらい。

このジェルディーニは、国別の展示が行われる各国のパビリオンにも建築的に見る価値があるものがあります。。

有名なものを以下にあげます。

ヴェネズエラ館 : カルロ・スカルパ  Carlo Scarpa (1956)



フィンランド館 : アルヴァ・アールト Alvar Aalto (1956)



旧ブックショップ : ジェームス・スターリン  James Stirling (1991)



旧切符売り場 : カルロ・スカルパ  Carlo Scarpa (1951)


その他、日本館は吉阪隆正 (1956)、カナダ館は BBPR (1958)による設計です。




さて、肝心の展示のほうは、今年の微妙なテーマ"Fare i mondi "(世界を創造する)のせいか、収集家的な作品が多く、いまいちでした。


折角なので、撮った写真をいくつか紹介します。

フィンランド館の前には、プールと水死体が出現していました。



並列するフィンランド館とデンマーク館では、ある仮想の人物像を想定して彼らの居住空間を構築するという同じテーマで展示を展開していました。

デンマーク館内の、世界各地の物乞いの持つ紙のコレクション。


同じくデンマーク館。
このスペースの仮想の住人が夫婦の危機に陥っていることを象徴するかのように、真っ二つに割れているテーブル。




イタリアでよく見かけられる、何もかも無残に盗まれた自転車のインスタレーション。
会場内のあちこちにありました。


イタリア館のインスタレーション




長くなったので、次回に続きます。


002 CERSAIE

先週の9月29日から10月3日までボローニャBOLOGNA)で行われた、セラミックの国際見本市チェルサイエCERSAIEへ行ってきました。

ボローニャフィレンツェからユーロスターで約1時間の距離にあります。


bologna



このチェルサイエは建築・インテリア用のセラミック、つまりタイルや便器、洗面台、ラジエーターなどの陶製品の見本市です。

基本的には建材屋向けの見本市だと思われるのですが、沢山の企業が参加していて(公式サイトによると世界各地から1、036もの企業が参加、訪問者は83、137人)、かなり見ごたえがありました。

日本からはINAXが参加していました。


基本的にはスタンド内は撮影禁止なので、ほとんど写真はとれません・・・でしたが、会場はこんな感じです。


タイル部門。



水周り部門。



タイルという素材は、日本の家だと玄関周りと水周りくらいにしか使われていませんが、イタリアだと普通に床材として木よりも頻繁に使われています。


僕の家の居室の床もこんなタイル貼りです。幅木(はばき)もタイル。
夏に素足で歩くとひんやりしていて気持ちいいですよ。

 camera da letto

そういえば昔の家はお風呂はタイル張りだったし、タイルが使われていると空間の贅沢感が増すから、もっとピンポイントにでも日本の家でタイルが使われるようになってもいいのに、と会場を4時間近く練り歩きながら思いました。


ちなみに、会場内には中国人が沢山いたので、あの国の家ではタイル使用率が高いのかもしれません。



最後に、余談ですが・・・



丹下健三の建築物は、死後4年にして未だ建築中です・・・。
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