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092 ヴェニス・アートビエンナーレ 2011 その2

さて前回の続きです。

3日目。
午前中はリアルト橋の近くに住む知人の家で朝食をご馳走になりのんびりと過ごす。
親日家の彼女の家には、ベッドはなく畳にふとんが敷かれていました。

屋上からの眺めもまずまず。
狭く見通しの悪い路地からの風景と比べると、全く違う街にいるかのような錯覚を覚えます。

まわりのほとんどの建物にも違法かと思うような方法でテラスが設置されています。


午後はふたつ目のメイン会場・ジャルディーニ (Giardini=公園) へ。


スイス館。
ガラクタかごみのようなものを利用してつくられたオブジェが所狭しとならんでいました。
設置作業、大変だったろうな・・・。


ヴェネズエラ館。
セーラー服のフリーダ・・・。


同じくヴェネズエラ館。


日本館の束芋による映像作品。
プロジェクターで空間いっぱいに映像が写されて床に座り込んで見入っている子供が沢山いました。
もうちょっと尺が長くてもよかったような気がします。



デンマーク館。
近代・現代の独裁者の肖像をイコン化したもの。


チェコ・スロバキア館。
ふたつ目のCのところに何か布がまかれていました。


同じくチェコ・スロバキア館。
アーティストはDominik Lang
この展示では彫刻家であった父親の作品を利用して新たに作品を作っていて、個人的には今回のビエンナーレで一番気に入りました。



オーストラリア館も悪くなかったです。
アーティストはHany Armanious



アメリカ館。
ATMとパイプオルガンを一緒にしたもの。
実際にお金をおろすことができ、その作業中はパイプオルガンの荘厳な音楽が鳴り響くという、なんか現在の資本主義をからかったような皮肉的な作品。


同じくアメリカ館。
逆さまになった戦車の上にルームランナー(?)が乗っかっていて、一定時間ごとにパフォーマンスが行われていました。
ルームランナーが動き出すと、戦車のタイヤ部分も回転するのですが、その音は遠くから聞いていると鳥の大群集のさえずりのようでした。


オーストラリア館。
天井から吊るされた壁で構成された空間がとても美しかったです。




ギリシア館。
経済危機でお金のないギリシアは、パビリオンを木製の直方体で覆って、中は水を満たすだけ、という展示でした。
入り口上方にかかれたSOLD OUTの文字が哀愁を誘います・・・。



多分、次回に続きます。
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091 ヴェニス・アートビエンナーレ 2011 その1

先週末にとうとう夏時間が終わり、日本とイタリアの時差は8時間になりました。

11月1日のイタリアは『諸聖人の日』という祝日で、多くのイタリア人が月曜日に休みを取って4連休を過ごしたようです。

かくいう僕もその連休を利用して、ヴェネツィアまでビエンナーレを見に行ってきました。

今年はアートの年で、タイトルはILLUMInazioni (イッルミナツィオーニ、イルミネーションとネーション=国々をかけたもの。)でした。



全部見たら1週間は必要ではないかという相変わらずのボリュームでしたが、限られた時間の中で見てきたものの中から僕が特に興味を引いたものを2回に分けて紹介しようと思います。

1日目は、アルセナーレ(造船所)会場から。



Song Dong
para-pavilion



Fabian Marti
The Summit of it
2011


Haroon Mirza


Navid Nuur
HIVEWISE
2007-2011


Ryan Gander
Your present time orientation (First Act) - Random abstraction
2011

モンドリアンの絵画をランダムに再構築したもの。



Urs Fischer
Untitled
2011
蝋で出来ていて、始めはこんな像()だったようです。



Fernando Prats



アルセナーレでの夕日。

アルセナーレの近くに宿をとっていたのですが、オーバーブッキングにあってしまい、慌てて探した後に探し当てたホテルは本島から船で数分のリド島でした・・・。


翌日も快晴。


ホテルの近くで見つけた、柱状の塀+花壇。
これ、テラコッタ製とかだったらもっとかわいいんじゃないかな。


サンマルコ広場のライオンの像の尻尾。


TRA - EDGE OF BECAMINGという展示を見にパラッツォ・フォルトゥニー (Palazzo Fortuny) へと向かっていた時に撮った一枚。

二つの建物の角がわずかに隙間を残して接しているのが不思議な感じでした。


パラッツォ・フォルトゥニーは写真撮影禁止なので残念ながら写真はありませんが、スペースも展示内容も素晴らしかったです。




パラッツォ・フォルトゥニーの前の広場に面した家の、鳩がデザインされた可愛らしい鉄格子(?)

その後は、イタリア滞在9年目にして初!のヴェネツィアのグッゲンハイム美術館。



ここも館内は画像なしですが、現代美術史の教科書に乗っているような著名な作家の作品で一杯でした。


中庭にあったオノ・ヨーコの作品。
来館者が願いを書いた紙を木の枝に刺すようになっているのですが、
『犬が欲しいです』というおそらく子供が書いたメッセージがあって笑ってしまいました。


Maurizio Nannucci
Changing Place, Changing Time, Changing thoughts, Changing Future.
2003


Dan Graham
Triangular Solid with Circular Inserts
1989

ガラスと鏡と何もないところの判別が一見つかず、不思議な視覚効果を生んでいます。


三角形の中から撮ったところ。



美術館の扉のドアノブの形もシンプルで美しいと思いました。



今回はこころらへんで。
残りは次回紹介しようと思います。







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088 CERSAIE 2011

おひさしぶりです。

実に一ヶ月も放置してしまってすみません。

言い訳ですが、家のバスルームが3週間前から使用不可能であまり自宅に寄り付いていなかったり、止まっていた複数の仕事が休み明けに一気に動き出したりで、ブログを書く時間もネタ探しをする時間もなかなかなかったのです。

さて、今年もボローニャの陶器の国際見本市が先週開催され、行って来たのでレポートします。


ぺペロンチーノに覆われたスタンド。


たしか前回のCERSAIEでもレモンに覆われたスタンドがありましたが、もしかした同じ企業かもしれません。



これはMutinaという企業のスタンド。
外からだと、石膏ボードの壁の構造体が丸出しの工事中か解体中かのような風貌ですが・・・。


内部には床にタイルを混ぜ合わせてパターンを作ったとても素敵な空間がありました。



phenomenon 吉岡徳仁
六角形の小さいタイルがそれぞれ傾いている。


dèchirer Patricia Urquiola
壁紙のような・・・?



PICO Ronan&Erwan Bauroullec
なんというか、しっとり系のクッキーのような素材感でした。



FOLDED RAW EDGES
折り紙の折り目をパターンにしたタイル!



cielo (チエロ) という企業のスタンド。
灰色の何だかよくわからない素材でできた、周りとは一線を画した風貌です。



正体毛足の長い絨毯素材で覆われていたのでした。


ドアまで丁寧に絨毯で覆われています。


ドアが開いたところ。



スペースがインパクトありすぎて、製品があまり目立っていないですが、このトイレ&ビデは悪くなかったです。



AXORのトレーを重ね合わせたような洗面台。



同じシリーズの別バージョン。


Fornace della cava という南イタリア・サレルノの企業のスタンド。
このベンチのストライプ状のものはもちろんタイルです。



発色がとても奇麗。



B.D.S.R という企業の、コルビジェのロンシャンを彷彿させるタイル。


INAXのスタンド、今年もありました。



壁設置のガス暖炉。



このキッチュさ!
ロシアとか中東のお金持ちの家に行けば普通にあったりするのかもしれません。



FLAMINIA (フラミニア) の菓子型のような洗面台。


こうして見てみると、トイレというより台所のような・・・。



今年目についたのはこんなものでした。

全てのパビリオンを見たわけではないでのすが、全体的にあまりパッとしなかったような気がします。





079 アッシジ

先週の木曜のイタリアは、共和国記念日という祝日でした。

こういう日付の際には、大抵のイタリア人は金曜に休みを取り連休にするので、世間一般の認識では4連休となります。(仮に出勤しても、どこも休んでいるので暇です)

そんな中、建築・デザイン雑誌 アビタ−レ (Abitare) 主催によるFestarchという建築祭が、トスカーナの右下にあるウンブリア州の町ペルージャ (Perugia) とアッシジ (Assisi) で開催。

その一イベントとして日本の女性建築家、妹島和世氏の講演がアッシジの町で行われ、それを聴講しに行ってきました。

震災後に彼女がどんなことを話すのか、とても興味があったのですが、震災に関してはほとんど触れられず、彼女の作品を写真を見ながら淡々と説明する、という形でした。

彼女のプレゼンが終わったあと、アビターレの編集長・建築家のステファノ・ボエリ (Stefano Boeri) が、『震災後の建築の役割とは何でしょう』 という抽象的な質問をしたのですが、その答えはあまり明確なものではありませんでした。

余談ですが、妹島氏は今回英語でプレゼン。
予算があまり出なかったのか何なのか、それをイタリア語に訳す通訳の人のレベルがあまりにも低くてあんぐりとしてしまいました。かなりざっくりと要訳しすぎる上に、妹島氏の建築物に関して全く予習していないのが丸分かり。分からない時は勝手に自分の解釈を加えていました。

手をあげて、代わりに通訳やります、と言いたくなるぐらいのレベルでしたよ・・・。



講演は1時間弱で終わり、その後はアッシジの町を散策。

アッシジの町を訪れるのは2度目で、以前訪れたのは9年前、復活祭の時期でした。
巡礼目的の人々で溢れ、平和な空気に満ちてたその時とは全く違う印象を受けたのは、僕がイタリアの多くの小さい町を訪れ、またキリスト教という勢力に対して不信感を持ち始めたからかもしれません。

それでも、聖フランチェスコの誕生の地であり、フランチェスコ派の総本山であるアッシジの聖フランチェスコ教会 (Basilica di San Francesco) は素直に素晴らしいと思えます。


教会内のジョットによるフレスコ画も見る価値のあるものです。



アッシジの街のドゥオーモである、聖ルフィーノ教会 (Cattedrale di San Rufino)。
ローマ時代の遺跡の上に建っていて、部分的に床がガラス張りになっていて遺跡が見えるようになっています。


中央入り口脇のライオンが人の頭を食べています・・・。

街の外れにはローマ時代のアンフィテアトロ(円形競技場跡)もあります。


ルッカの街の様に、ここのアンフィテアトロも今は住宅にとって変わっていますが、中央にも住居とそれを囲む道路が存在することです。
真ん中の壁の中は私有地のようで住人らしいシニョーラが水遣りをしていました。
・・・なんて贅沢な!


一通り見終わった後、町から降りてサンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会 (Basilica di Santa Maria degli Angeli) へ。



この教会の特徴は、教会の中にポルツィウンコラ (Porziuncola) と呼ばれる小さいな教会があることです。


(author:Georges Jansoone@wikipedia)

教会の脇のから始まるアッシジの町まで続く道の舗装には、世界各地の信者の名前が入っていました。






今回は時間切れでペルージャの町は結局訪れなかったのですが、フィレンツェから意外と近い(鈍行列車で2時間弱)ことがわかったので、近いうちに行ってみようと思います。





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078 絵本コレクション1

さて、いよいよ今年も6月に突入です。

イタリアでは、先の日曜・月曜に、2週間前の全国市長選の延長戦(?獲得票数上位2名で再選挙)があり、政治的に影響力の大きいミラノとナポリでも、中道左派が勝利をあげお祭り騒ぎになっていました。

特にミラノは歴史的に右派の街なので、今回の勝利は相当価値のあることの様です。
しかもミラノはベルルスコーニの出身地。
ちょっと遊びが過ぎて流石のミラノ人もうんざりしてきたんでしょうね。

とりあえず、2週間後には下水道の私有化、原子力発電所の再開などの4項目に関して国民投票が行われるので、その結果次第で政局は大きく変化することでしょう。

この流れに乗って、現政権が倒壊してくれるといいのですが・・・。


さて、話は打って変わりますが、今回は僕の持っている絵本コレクションを紹介しようと思います。

もちろん絵本をコレクションしているからといって別に寝る前に毎日読んだりしている訳ではなく(・・・)、画集のような感覚で集めています。


まずはミラノの話が出たので、ブルーノ・ムナーリの 『Nella nebbia di Milano』。
(リンクは基本的に画像に貼っているので、興味があれば画像をクリックしてださい)




原題を直訳するとは『ミラノの霧の中で』ですが、邦題は『きりの中のサーカス』となっています。
ミラノは霧が多い事で有名なのです。
霧を表現した半透明の紙が使われています。

同じ出版社Corrainiから出ている、Aoi Huber-Kono(マックス・フーバーの奥さん)の、
『il grande pesce』 (直訳:大きな魚)



『Era inverno』 (直訳:ある冬のことでした)





同じようなサイズの絵本のイエラ・マーリ (Iela Mari : エンツォ・マーリの奥さん)の
『il palloncino rosso』 (邦題:あかいふうせん)


画像はちょっとあれですが、実物はもっと深い色をしています。

最近見つけて、同じ作家のものをまとめ買いしたのが、ポルトガル人女性二人組みIsabel Minhos Martins + Madalena Matosoの
『Quanti siamo in Cassa?』 (直訳:家の中ではどれくらい?)


『Quando sono nato』 (直訳:僕が生まれたとき)


『P di papa'』 (直訳:パパのP)


あと、リンクが見つからなかったけど
『Cuore di Mamma』 (直訳:お母さんのハート)


このウサギの男の子が主人公の絵本シリーズも色が奇麗で良いです。
作者はStephanie Blake。


しかし、この本は題名もストーリーもぶっ飛んでいるよなー。
『Cacca pupu'』って、直訳すると『うんち ぶりぶり』・・・。

ちなみにイタリア語の幼児語では
pappa(パッパ)=ごはん
Pipi(ピピ)=しっこ
popo(ポポ)=うんち

これにpapa'(お父さん、最後のAにアクセント)とPapa(ローマ法王、最初のAにアクセント)が並ぶのは興味深いと思う。

あ、pepe(ぺぺ)は胡椒です。



つぎは数年前に日本で買った夫婦イラストレータユニットtupera tuperaの絵本、
『木がずらり』 と 『魚がすいすい』。







どちらも蛇腹状になっていて、沢山の擬態語や擬音語に合わせた絵が描かれています。
1000冊限定だったので、Amazonなどで原価の5倍以上の値段がついていたのですが、最近増刷されたようです。



今回はこの辺で。

みなさんの何かお勧めの絵本があればぜひ教えてください。





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075 ミラノ・サローネ 2011 その3

 (先週書いた記事を投稿し忘れていました。今回は連続投稿となります。)

先週の土曜日のフィレンツェでは、毎年恒例のノッテ・ビアンカ (Notte Bianca) というイベントが開かれました。

ノッテ・ビアンカを直訳すると『白夜』、要は夜遅い時間まで色々な催しが町中で行われるという日。

いつもはただブラブラしているだけなのですが、今年はノヴォリ地区で行われた岩手県大船渡市のためのチャリティイベント『tewo toriatte』のお手伝いをしました。

イベントの概要・様子は『tewo toriatte』のサイトにて後日更新されると思うので、見て下さいね。


さて、今回もサローネについてのレポートを。
ちょっと写真が多いので重いですが、これで最後にしようと思うのでご了承ください。



フオーリ・サローネの中心部、トルトーナ地区を揶揄したもの。
Tortona(トルトーナ)とTortura(トルトゥーラ=処刑)をかけていて、トルトーナ地区が商業的になりすぎ、見るものが多すぎで、疲れきってしまうことに対してのもの、かな。


ミケーレ・デ・ルッキ (Michele De Lucchi) の、使わないときはデコレーションにもなる鍋敷き。



子供向けの知的教育絵本などで有名なコッライーニ出版社 (Corraini) にあったパーティション。





ミラノの典型的な集合住宅(012 イタリアの間取り01を参考)を中庭から眺めたところ。




ただ広い空間に静かに回転する白く輝く馬。とてもシュール・・・。


近くでみるとキラキラしたものが散りばめられていました。



フェルト素材のようなものでくるまれたスツール。



タイの伝統的な凧の形のようです。



可愛らしい手摺のデザイン。



サローネの時期だけパニーノ屋になるビストロ。
上を見てみたら、日本とイタリアの国旗が合体したようなものを貼った箱が置かれていました。



スツール。
名前を度忘れしてしまいましたが、このイギリスの企業の木製のクラシック風な家具はどれも素敵でした。



Sekitei chair / Nendo / Cappellini
『石庭』チェア。


Thin Black Table / Nendo / Cappellini


これもNendo。影がとても奇麗。



下の4枚はスパツィオ・ロザンナ・オルランディ (spazio Rosanna Orlandi) にて。








スーツケースに収納して、旅行も引越しもそのまま運ぶだけ、っていうのは理想的だと思う。



トリエンナーレ・デザインミュージアムで開催中の『Le Fabbriche dei sogni』
スペイン人デザイナー、マルティ・ギシェ (Marti Guixe) がグラフィックを担当していて、眺めているだけでも面白い展示になっていました。


所狭しと、イタリアン・プロダクトデザインの過去の逸品が並べられていて、実際に触れたり座ったりすることもできる夢のような空間です。

(・・・物で溢れているので車椅子の人は通路が狭すぎて、この展示は見れないような気もしますが)



トルトーナ地区は例年よりも寂しい印象を受けたのですが、そのぶん写真のランブラーテ地区が賑わったようです。
偶然遭遇した知人や友人にどこがよかったか聞いてみると、みんな口をそろえてこのランブラーテ地区をあげていたので、最後の力を振り絞って行って来ました。






ここ一帯にイタリアらしからぬ、コンテンポラリーな素敵な建築物がいくつか点在していて
SOHO用のアパートもあったりするんですよ。

ちなみに、デサイン雑誌Abitareの本社もここにあります。



今年は全体的にパワーがなかったような気もしますが、それでもミラノはミラノ。
街は刺激になるようなもので溢れていました。

できれば、もっと仕事で訪れる機会が増えれば、と思います。




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074 ミラノ・サローネ 2011 その2

(この記事は先週書いたものですが、うっかり投稿し忘れていました。今後、気をつけます。)


先日の日曜は復活祭でした。
それに伴って前後も祝日になり、多くのイタリア人はヴァカンスを楽しむのですが、
復活祭に、クリスマス以上に馴染みのない私は普通に仕事をしておりました。


さて、前回に引き続きミラノ・サローネのレポートを。

見本市会場では、ユーロ・ルーチェ (Euro Luce) と呼ばれる照明がメインのイベントと、バスルームなどの水周りがメインのイベントが一年事に交互で行われるのですが、今年はユーロ・ルーチェの年で、会場外のフオーリ・サローネでも多くの照明を目にしました。

今回は照明をメインにレポートしていこうと思います。



Corner lamp / Roberto Cardenas
スウェーデン在住のチリ人デザイナー。



Light fixture / Lukas Dahlén
電球が支柱にそってくたっと変形しています。











Koura / David Trubridge
照明自体は大きいのですが、組み立て式の為パッケージがコンパクトになり自然にやさしいシードシステム、というのが売りのようです。



色々なバリエーションがあり。
内側に色が着いているのが奇麗です。


タイのスローハンドデザイン、というスタンドにあった照明。


OLNI / Julien Phedyaeff


RAIMOND / OX-id (?) / moooi


HERACLEUM / Bertjan Pot / moooi
ハナウドという植物をモチーフにしたランプ。


Beads / Winnie Lui / innermost


下からの部分拡大図。黒い球体の上に鏡像が写りこんでいてとても奇麗。






横からの部分拡大図。


Fragile Future / Studio Drift
モジュールで自由自在に変形・拡大可能な構造の中にタンポポの綿毛のようなもので覆われたランプが点在する、照明というよりオブジェのような作品です。



ネオン管を使ったコーナーの為の照明。
(光が縞状なのはiPhoneで撮影した為で、実際は普通です)


多分、次回もサローネのレポートが続きます。




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073 ミラノ・サローネ 2011 その1

 ご無沙汰しております。

4月の頭は日本に一時帰国したりで忙しくており、更新が滞ってしまいました。


フィレンツェに戻ってきて荷解きが終わらないまま、今度はミラノの家具見本市を見に行ってきました。

実質1日半しか時間がなかったので、今回は見本市会場には行かず、並行して街中で行われるFuori salone (フオーリ・サローネ) のみに今回は的を絞りました。

フオーリ・サローネだけに限って言えば、今年は好天気にも関わらず人手も少なかったし、なんだか活気がなかったような気がします。

不況のせいか、イベントとして拡大しすぎて町中に散らばりすぎたせいか・・・。


とは言うものの、見た量はそこそこ膨大なので、今回は『日本』に絞ってレポートしてみます。


まずは、10 corso comoの向かいで行われていた、日本の地震&原発へ被災者の為のチャリティイベント、Charity Box For Japan。

多くの有名デザイナー達による募金箱が展示されていて、実際に募金を募っていました。




ミラノにデザイン事務所を持つ日本人の夫婦ユニット、Setsu&Shinobu Itoによるもの。


これが一番気に入りました。


Fornasetti (フォルナセッティ) によるステッカー。


会場で最低2ユーロのチャリティ目的で売られていた、クリップ付きのカトラリー

ある目的に沿って、プロダクトがデザインされる。
デザインって、本来はそういうことだよなー、と改めて思わされたイベントでした。





ブレラ地区では、坂茂によるエルメスのホームコレションのスペースが。


例のごとく紙管製。


(撮影禁止だったので・・・写真がいまいちです)


Moroso×吉岡徳仁の霧を使ったインスタレーション。







Zona Tortona (トルトーナ地区) では、日本企業によるインスタレーションを複数見かけました。

Canon×トラフ建築設計事務所の、水糸とプロジェクターを使ったインスタレーション。





カネカ×トラフ建築設計事務所の、有機EL(OLED)を使ったインスタレーション。
テーマは、『BAR×JAPAN×OLED 美しき日本の酒場』。



ルミオテック×三井直彦の、有機EL(OLED)を使ったインスタレーション。



光と水を使ったToshibaのインスタレーション。







ミラノのシニョーラご用達の雑貨屋Spazio Rosanna Orlandiでは、丸若屋プロデュースによる上出長右衛門窯×Jaime Hayon (ハイメ・アジョン) の九谷焼の陶器が置かれていました。



ここのスペースに置かれてるものって、デザインというよりもむしろアートと言えるようなものが多く、しかも一点ものだったりするから、かなり良い値段がします。
でも絶対きちんと値段が表示されていて、店員に質問したりして恥をかかないで済むのがよい、と思います。


他の場所では、Panasonicやカリモク、Sferaも出展していたのですが、写真がないので割愛します。


今回はこの辺で。
サローネのレポートは次回も続きます。





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065 アート三昧

ボローニャで開かれていたアルテ・フィエラ (Arte Fiera) というアートの見本市へ行ってきました。

知人のアーティストの方から話で興味を持ち、初めて訪れてみたのですが、大変よかったです。

世界各国からの画廊が所蔵の作品を展示・販売しているのですが、会場を行き交う人々の不思議な格好の比率が高くて、そういう点でも面白かったです。

日本のBase Garellyという画廊もありました

美術館と違って、基本的に写真撮影可なのもいい。


それでは、気にいった作品の写真を載せていきます。
(かなり早足で見て周ったので、アーティスト名・作品名が不明なものが多いですがご了承ください)


作風が、というより車輪がついてるのがおもしろい。


Enzo Castagno, 137 (2009)
アラバスター (Alabastro) と呼ばれる半透明の石を使った作品。


ハンガー製の頭蓋骨。


壁一面に箱型の沢山の世界が広がっていました。




Francesco Bocchini (?)


会場では気づかなかったのですが、椅子が構造になっています。


Fabio Mauri
僕はイタリアの近代美術史に疎いのですが、ファビオ・マウリは経歴を見る限り、作家のウンベルト・エーコとの交友もあった、巨匠アーティストだったようです。
会場内の数箇所で彼の作品を見かけました。


Alfredo Pirri, 無題 (2008)
照明ではなく色の反射で壁が赤くなっています。


三角柱から漏れる光が人型を形成。


幾層ものアクリル板の中の糸のようなものが立体を形成しています。


アクリルの巨大なキューブ。


Paolo Cavinato, Stefano Trevisi / Teatrino Tunnel (トンネル状の小劇場) /2010


Paolo Cavinato, Stefano Trevisi / Icona (イコン) /2010
アート化された建築模型?音も流れるようです。
詩的な空間を疑似体験できます。


Roberto Pan / AF5, 717 AE / 2009-10
一見ヴァネツィアン・グラスっぽい模様なので、ガラス製かと思ったのですが樹脂製のようです。
側面もきれい。


Peppe Perone
この一見スポンジみたいな素材に気をひかれました。


Willy Verginer


Maël Veisse

スタッキングする時には棚になる椅子。
アートというよりデザイン?


見本市会場での展示は昨日で終わってしまいましたが、2月27日までボローニャの街中の15箇所でART FIRSTというイベントが開催中なので、時間があれば(・・・)行ってみたいです。





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060 ピサ+チッパーフィールド

今年も残すところわずか2日となり、日本では大掃除やらお正月の準備やらで大忙しのことと思います。

今年は祝日であるクリスマスの25日、聖ステファノの26日、そして元旦が見事に週末と重なっており、しかもナポリのゴミ問題や教育改革、ベルルスコーニ政権危機などで政局が混乱していたり、大雪が降ったりでクリスマスの静謐な空気に浸りそこねた気がします。

大掃除も年末ではなく復活祭の前にするものなので、クリスマスが過ぎた今では、すでに通常モードに戻りつつあります。


さて、先々週末にイギリス人建築家、デイヴィッド・チッパーフィールド (David Chipperfield) の展示に行ってきました。

会場はピサの中心部から少し離れたアルノ川沿いのメディチ家のアルセナーレ(造船所)





上部にメディチ家の紋章が見られます。


部分拡大。
雨どいになっていて、雨が降ると口から水が吐き出されるようです。



展示風景はこんな感じで、かなり大き目の模型が所狭しと並んでいます。
本物の大理石を使ったものもあったりして、建築が専門ではなくても楽しめる展示になっていると思います。


チッパーフィールドの建築物はバルセロナの裁判所を見たことがあり、あとはミラノにある建築事務所をミラノ・サローネの際に訪れたことがあるぐらいで、1991年に京都のトヨタ・オートのビルを建設しているということを今回初めて知りました。
当然ながらその頃と比べると大分スタイルが変わっているようですが。


さて、なぜこの建築展がピサで開かれているのかと言うと、2007年に行われたピサのドゥオーモ広場に面した病院跡地の再開発計画のコンペティションで優勝し、そしてその後ピサの『持続可能な再開発計画』(PIUSS)の仕事も得ているので、それをピサ市民に広報するための展示だと思われます。


久しぶりに一人の建築家のみに焦点を当てた建築展を見て、いい刺激となりました。

展示は来年の1月16日まで開かれているので、ピサを訪れる機会のある人はぜひ行ってみてください。




それではみなさん、よいお年を!




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