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121 CASA CIELO



鹿児島市武一丁目に同僚のアンドレア•ヴォルペ監修で設計したカーサチェーロ (CASA CIELO) を、12月9日/10日に開催されたフィレンツェ大学建築学部の学会 identità dell'architettura italiana (イタリア建築のアイデンティティ)において、学会誌掲載の形で発表しました。







以下に掲載文の和訳を載せます。
元の文章がイタリア人向けで、学会誌に書かれたものであるために少し特殊で、
しかも僕の翻訳能力も限られているのでうまく訳せているか疑わしいですが、ご了承ください。






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120 ボローニャ歴史博物館

噂でとても良いと聞いていたボローニャ歴史博物館 (Museo della storia di Bologna) へ前回レポート済みのチェルサイエのついでに行ってきました。

この博物館は パラッツォ•ペポリ•ヴェッキオ (Palazzo Pepoli Vecchio)と呼ばれる1300年代前半にボローニャの町を統治していたペポリ家の宮殿を改築したものです。

設計は久しく名前を聞いていなかった感のあるイタリア人建築家マリオ•ベッリーニ (Mario Bellini)で、プロジェクト期間は2003年から2012年となんと9年 (!!)。


この博物館の展示の特徴は、

1、展示パネルは展示室内に自立しておかれたライトボックスであり、その為に天井からの空間照明を必要としていない。





2、陳列物は金属製のフレーム状の直方体の上に配置され、ミニスポットライトもその構造体に付随している。




3、各展示室のテーマがネオンライトで空間上部に表示されている。




4、グラフィック構成はとても大胆で、数種類のフォントと極端に違う大きさの文字が共存してる。
これは見た目には楽しいけれど、煩雑としていて読みづらいかもしれません。




その他に、歩くと模様の変わるインタラクティブな通路があったり、3Dのアニメ上映があったりとハイテクなものがふんだんに取り入れられていて、今までにない博物館を作り上げようという意気が感じ取られました。




ただ、広くて部屋数も多いので、後半はかなり飛ばして見てきました。


この後、これまた必見と聞いていた近くの考古学博物館にも寄ったのですが、
所蔵品という点では興味深いけれど、展示方法はクラッシックなものでした。



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117 金沢

鹿児島に帰省した際には、たいてい数日を東京で過ごしてからイタリアに戻るのが習慣になっていたのですが、
今回は金沢にちょっと寄り道してみました。

目的はずっと見に行きたいと思っていたSANNAの金沢21世紀美術館と、
フィレンツェでの友人が日本に帰国してオープンしたレストランを訪れること。

4月中旬だというのに、明け方は6度近くまで冷え込み、
鹿児島と軽く10度は違う気温に風邪をひき、北陸という名前が伊達ではないことを思い知らされました。

金沢を訪れるのは初めてで、兼六園があるということと、大戦時に空襲を受けなかったために美しい町並みが残っているということぐらいの知識しか持ちあわせてなかったけれど、
結果から言うと、行ってみてとてもよかったし、できればまた行って輪島半島とか周辺にも足をのばしてみたいと思います。


では、金沢で撮った写真をいくつか紹介しようと思います。

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兼六園のすぐ脇にある金沢21世紀美術館。


この美術館を上から見ると円の中に大小さまざまな大きさの四角い箱を入れた風になっています。

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いわゆる廊下というスペースのない空間構成と、ガラスや反射する素材を多用しているため、
空間の境界が曖昧なふんわりとした空間を味わえます。

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この美術館の所蔵作品の目玉がこのアルゼンチン出身のアーティスト、レアンドロ•エルリッヒのスイミングプール。
プールの底に佇んで水面を眺めるという行為を疑似体験できます。
が、その佇む自分を見ている誰かがいてこそ意味があるのかもしれないので、
一人で行かないほうが良いと思います。

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SANAAの設計ということで、三洋ハウスにも一脚だけあるラビットチェアが大量にありました。


美術館を出た後は、兼六園を散策。

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残念ながら花見の時期はもう終わっていましたが、それでも庭園は素晴らしく、そのあまりの豊かさに軽く衝撃を覚えた時間でした。

遅い昼食を食べたあとは、東茶屋街へ自転車で移動、
その途中も写真を撮りまくりでした。

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大正の匂いのするギャラリーとか。

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古い建物の中にあるパソコン教室兼修理屋とか。

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東茶屋街。

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たしかに美しいとは思うけど、町家建築は華美すぎて個人的にはあんまり心をひかれないという事実を今回の旅で発見しました。

ではどういったものに惹かれるのかというと、こういう昭和的な建物や、
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こういう蔵みたいな実用的ながっしりしたものです。
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翌日には武家屋敷群にも行ってみました。

町並みの写真は割愛しますが、当時の足軽の家の間取りはこんな風だったそうです。
土間や三和土、縁側のある生活に憧れます。。。
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石高の差は別にして、仮に鹿児島に空襲がなかったとしても、
質実剛健という気質を考えれば、金沢ほどの物質的、文化的豊かさは残らなかったんじゃなかと思うぐらい、豊かな町でした。


最後に、友人のレストランをちょっと紹介します。

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お店の名前は トラットリア クアクア (Trattoria QUA-QUA) 
トスカーナ料理が、イタリアでの味と雰囲気そのままで食べられます。


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お店にはイタリア出身のピノッキオが、フィレンツェのサッカーチームの色である紫のユニフォームを着て出迎えてくれます。

金沢を訪れる際にはぜひ足を運んでみてください。





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116 知覧の武家屋敷

先週、先々週とまた鹿児島に帰省しておりました。

帰国時の恒例になりつつある山登りのついでに、知覧の武家屋敷に行ってみました。

知覧を訪れたのは小学校の遠足以来で、
変わった仕掛けの雨戸がある民家がある、くらいのかすかな記憶しかなかったのですが、
久しぶりに訪れた武家屋敷群の美しさに軽く衝撃を受けました。

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屋敷群の間を縫う様に走る通り。
戦時に防衛しやすい様、道はまっすぐではなく遠くまで見渡せない様になっているとのことです。



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森重堅邸の濡れ縁。


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ヒンプンと呼ばれる魔除けの石塀。
琉球建築の民家に見られる様式で、台風対策と目隠しの役目も持っている。


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西郷恵一郎邸の枯山水の庭園。
ここにある7つの庭園が国の名勝に指定されているそう。


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記憶に残っていた雨戸を閉めるための仕掛け。



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森重堅邸の土蔵。
シュロの縄で壁と結ばれている屋根は、火災時には取り外しが可能。

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土蔵の入り口。扉の把手が気になります。


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1軒だけ石塀をくり抜いた意匠の家あり。

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森重堅邸の竹製の樋とデザインされた樋受け。

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室内にあがることは許されていないので外から眺めるだけ。
見ているだけでうっとりできます。

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火鉢と箪笥が良い味を出しています。

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ここの家具も見事に黒光り。


正直なところ、もう少し商売気を出せばよいのにとも思った武家屋敷群ですが、
それでもこんなにしっかりと保存されているのは、地元の人の努力と情熱と誇りがあるからこそなのだと思います。


鹿児島県には、ここ知覧の他にも重要伝統的建造物群保存地区となっている場所がふたつ、入木と出水にあるようなので、
また次回帰国した時に行ってみたいと思います。





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113 パドヴァの植物園

ミラノ万博の仕事の参考にと、ヴェネツィアの近くにあるパドヴァ(Padova)という街まで植物園 (Orto Botanico di Padova)を見学しに行ってきました。

この植物園は1545年設立と歴史があり、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
(ちなみにフィレンツェとピサにも同時期に植物園が設立されています)


今回の旅の目的は、その植物園内に新しくオープンした生物多様性がテーマの温室でした。

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植物園をすり抜け、小川にかかる小さい橋を渡り、緑の壁の間を通り抜けた先にその温室はありました。

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奥に見えるのはサンタ・ジュスティーナ教会 (Basilica di Santa Giustina)。

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温室の中はこんな感じで白を基調にした内装で、植物を上からも眺められる様になっています。

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同じ部屋内に区画ごとに違う種類の植物が植えられています。

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水生植物用の水槽があったり、

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多肉植物があったり。

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この温室の特徴は、この中に空気の層の入ったクッション状の断熱材だそうです。

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全部見終わった頃にはすっかり日が暮れていて、いつの間に温室内のカーテンが下りていました。
薄闇の中、温室は柔らかく光を発していてとても幻想的な風景をつくりあげていました。


この温室はまだ植物の養生が必要なので、現在一般公開はされていませんが、夏頃にまた公開されるそうです。
情報が入り次第お知らせしようと思います。

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112 イタリアの新築アパート

今さら去年の言い訳をするのも何ですが、昨年ほとんど更新できなかった理由のひとつに、10年もイタリアに住んでいると色々な事に新鮮味が欠けてきて、例えば美容室に行って髪の毛を切り始めた時点で今日は水が出ないのでシャンプーできませんと言われたり、電車が故障のためキャンセルになったり、といったようなエピソードを敢えてブログに書こうと思わなくなったというのがあります。

それもありますが、やはりそれ以上に忙しかったというのが大きいです。

日本に春と夏に2回帰ったし(10月にミラノで財布をすられていなかったら3回の予定でした)、7月頭からずっと月の半分以上を万博の仕事でミラノで過ごしていたし、その間も平行して3つのプロジェクトが動いていたし、三洋ハウスのモデルハウスCasa Cieloにも携わっていたし。。。

その忙しさの甲斐があって、こちらのブログで何回か紹介している数年越しの集合住宅のプロジェクトが形になりつつあるので、軽く紹介させてもらおうと思います。

そのアパートはトスカーナの夏のリゾート地帯にあり、ギャラリーの立ち並ぶアートの街として有名なピエトラサンタ (Pietrasanta)の郊外、海から自転車で10分、スーパーと総合公立病院が至近距離という立地にあります。

構造は鉄筋コンクリで、外壁は断熱材入り構造用レンガ。
現場の写真を見るとよくわかります。
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プロジェクト当初は鉄骨造だったのですが、イタリアでは鉄骨造は生理的に好まれないらしく鉄筋コンクリート造に変更となりました。

建物は3階建てで10戸のアパート、地下に専用駐車場とガレージがあります。

一階のアパートは庭付きで、日本でいう2LDK、バスルームをふたつ設けています。

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2階は一階と同じ間取りになります。
庭の代わりにベランダがあります。

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3階の間取りは階段を挟んで左右に昼と夜のゾーンを分けています。
室内面積とほぼ同じ広さのテラスがあります。
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施主が施工業者なので、現場も施主が部下を使って施工しているのですが、その為現場で勝手に壁の位置などを変更されてしまうなどのゴタゴタもあり。

イタリアでは建築前に提出する建築確認申請の他に、完了申請の図面提出もしないといけないので、個室最低面積とか大丈夫かな、と少し心配しています。まあ大抵何とかなるんですけどね。

施主としては、外壁を作り終わった時点で買い手が見つかれば、買い手の好きな様に内装を選べるので売りやすいと考えているようですが、今のイタリアはどん底の不況で不動産業界は停滞しているし、かなり強気の値段設定をしているから、ちょっと苦戦するんじゃないかと思っています。

何はともあれこの夏竣工予定です。

もし興味がある方がいればご連絡ください。
 

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111 Via Cascia6

2015年にミラノで万博が開催されます。

万博のテーマは 『地球に食料を、生命にエネルギーを』(Nutrire il Pianeta, Energia per VIta)。

近年、世界中で大きな課題となっている、食と農業の問題を扱った興味深い万博となっています。


その万博の中のパビリオンのひとつ、  Parco della Biodiversita' (生物多様性のテーマパーク)のプロジェクトを実は昨年7月ぐらいからお手伝いしています。

その内容については追ってまた説明できればと思いますが、今回はミラノでそのプロジェクトの為に通勤している事務所のあるスペースがとても素敵なので軽くレポートしようと思います。

その事務所はミラノの北東部、昔は別の村であったくらい街の中心部から離れた、街と郊外の境界にあるクレッシェンツァーゴ(Cresenzago)という地域にあります。

GiòStyleというキッチンツールメーカーの元工場を改築したもので、事務所と住居の混在するコンプレックスとなっています。

エントランス脇に刻まれた施行年と建築家の名前。
建築家はジャンルイージ・ムッティ(Gianluigi Mutti)。
有名なトマトソースのメーカー Mutti家出身で、残念ながら事故で亡くなってしまったそうです。


エントランス脇に蛍光灯を使って書かれた Casica6とは住所でありこのコンプレックスの名前でもあります。


工場であったことを思い起こさせる単純で厳格な構造体。


上の写真の右の棟を右から撮ったところ。
階高があるので、基本的にどこもロフト付きのようです。


共有スペース。
先日はここで猫に首輪をつけて散歩させている人を見かけました。。。


上の写真の右の棟の壁面にはナウシカのオウムを思い起こさせる丸窓が沢山ついています。
壁の仕上げのパターンも不思議です。


上の丸窓を建物内部から眺めたところ。


中庭とその上にある、上層部をつなぐ有機的な形をした通路。




無味乾燥になりがちな通路や駐車場には蛍光色の塗装がなされています。




敷地の奥にはリノベーションではなく全く新しく作った棟もあり、
そこは単身者むけの小さめな賃貸アパートとなっています。


ここも全戸ロフト付きとなっています。




ここのアパートは、プールとスカッシュコート、ジム、屋上テラス付きと、
設備も充実しています。


素材の耐久性を考慮していない素材選びや、建築法規の限界に挑戦したようなデザインなど、魅力的ではあるのですが、アパートの月々の管理費や維持費がとても高くつきそうな気がします。

まあここにはイタリアの著名人も何人か住んでいるようですし、お金を持っていればそんなことたいした問題ではないのかもしれません。

この建物内で数件の物件が売りや貸しに出されているので、興味のある方はぜひ。




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087 ぐりんぐりん

 先週の土曜日からイタリアデザイン事務所の同僚のアンドレアが来日しています。

モデルハウスや現場を見たりしながら、日本の住宅がどういうものなのかを見学してもらっています。

そんな慌しい中、きのう・おとといと、会社の休みを利用して福岡・広島へ一緒に行って来ました。


福岡でのメインの目的地は、アルド・ロッシのIl palazzo

僕は去年の一月にすでに訪れていてこちらのブログでも書いているのですが、同僚は大のアルド・ロッシ好きなので、つきあいでまた見にいくことに。

特に真新しい発見もなかったので、Il palazzo に関しては015の記事を見てください。


その後、同僚の友人の設計したフォリー(いわゆる東屋)が香椎のアイランドシティ中央公園にあるというので向かってみました。

アイランドシティ中央公園には伊東豊雄設計の 『ぐりんぐりん』 (2005) があります。

香椎駅から徒歩で公園に向かっている途中で土砂降りになり、近くの大型ショッピングセンターで雨宿りしているうちに、『ぐりんぐりん』 の閉館時間を過ぎてしまうというハプニングにもありましたが、めげずに行って来ました。



公園の中心にある池の対岸から『ぐりんぐりん』を眺めたところ。
このベンチ、バルセロナにもありましたね。


ねじれた曲線で構成された天井は緑で覆われていて、遠くからはなだらかな丘のように見えます。

『ぐりんぐりん』とは花と緑をテーマとする体験学習施設、で3つのパビリオンからなっています。









・・・曲線が奇麗に出ていないせいか、近くからみるとあまり美しいプロジェクトではありません。

内部はもう少し興味深い空間が広がっているのかもしれませんが、残念ながら今回は入館できなかったので、次回訪れる機会があればレポートしてみたいです。


さて、目的のフォリーは池を挟んで『ぐりんぐりん』のちょうど反対側にありました。



『織物のフォリー』

(説明文)
このフォリー(東屋)は、福岡とタイの若手建築家2人と、福岡で建築を学ぶ学生たちとのワークショップを経て、そこで選ばれたWEAVE(織物)というコンセプトとする案をもとにデザインされました。
織物の糸それぞれは細くてたよりないけれど、縦横に織ることによって面となり強くなるように、一本一本は細くて自立できないアルミパイプを、互いに連結し三層に織ることによって、しっかりとしたアルミ構造建築物をつくりました。
日中には刻々と動く複雑な陰影を足元に紡ぎ、夜には輝く銀のかごのように浮かび上がる、軽くて強い、繊細でシンプルな建築です。


とあり、たしかに日の光のもとではさぞ美しい影が形成されるだろうと思います。







福岡は近場ながら僕にとってほとんど馴染みのない土地でしたが、行ってみると、なにかアジア的なエネルギーに溢れているし、結構見るべき建築物も多いし、新幹線も開通したことだし、機会があればもっと頻繁に訪れてみたいと思います。





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084 聖ルカの聖母の聖地

日曜日に友人がフランスからボローニャへと休暇で来ていたので、電車に乗って会いに行ってきました。

どこか行きたい所ある?
と聞かれたので、迷わず062の記事の最後で少し書いた 『聖ルカの聖母の聖地』 (il santuario della modonna di San Luca) を挙げ、行くことに。


そこまでは延々と続くポルティコを歩いて行く事になるので、とりあえず腹ごなしの為にレストランへ。

観光地ではないボローニャの町で日曜にレストランを見つけるのは意外に大変で、結局友人が昨晩食べたという本屋に併設されたEatalyというお店で食べたのですが、このお店、日本にも数店舗あるようで、ちょっとびっくり。
でも確かに代官山とかにあってもおかしくないような内装&料理でした。




この本屋とレストランが入っている建物は3つの建物の壁をぶち抜いて空間をつくったらしく、教会の壁の一部が残されていたり、となかなか興味深い空間でした。






シースルーのエスカレーター。

前にも書きましたが、こういうスケールの大きいスペースはフィレンツェではありえないよなあ、とため息をつかざるをえませんでした。


聖域へのポルティコは、街の南西にある中世の門、サラゴッツァ門 (Porta Saragozza) から始まります。



ここからずーっと3,796km続くポルティコがある訳です。



ポルティコのアーチには番号が振られていて、全部で666のアーチがあるとのことです。
666という『悪魔の数字』と同じ数を選んだ理由はなんでしょうね?


いざ!


ここらへんはまだ楽勝です。


横道からポルティコを見たところ。


ずーっと歩いていくと、奥に階段らしきものが。





メロンチェッロの門(Arco del meloncello)
道路の反対側に渡る橋になっています。


ここからがいよいよ本番です。
この坂を見ただけで、ちょっとゲンナリ・・・。




ジョギングをしてる人や、


自転車を抱えて運んでいる人もあり。


アーチ毎に修復のための出資者の名前が記されていました。


約1時間後半後についた目的地。
正直いって教会自体はそう大したことないかな。


景色は最高。

実はこの日のボローニャは最高気温が41度まであがったそうなのですが、ずっとポルティコの影の下を歩いていたのでそこまで気温が高いとか思いもしませんでした。

友人といろいろ話しをしながら散歩、の楽しい日曜日の午後を過ごせました。






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063 カルロ・スカルパ 01

先週末は、ルッカ (Lucca) の街で毎月第3の週末に行われるアンティーク市へ行ってきました。

今回はお土産にでも何か買おうと思っていたのですが、めぼしいものは見つからず、古書でもなんでもない、50%引きになっていた建築関係の本を買いました。

本だと、ある程度の値段でも買ってしまうのですが、アンティーク市だとつい躊躇してしまって難しいですね。


さて今回は、前回の予告どおりボローニャにあるカルロ・スカルパ (Carlo Scarpa) 設計の店について軽くレポートします。


この店舗はボローニャのドゥオーモから徒歩数分のアルタベッラ通り (Via Altabella) にあります。
お店の名前はガヴィーナ (Gavina)、子供の玩具を扱っています。


ファサード。


このどことなく中国的な、二つの円が重なったようなデザインは、彼の設計したヴェローナ銀行やブリオン・ヴェガの墓でも見ることができます。

この店舗が設計されたのが1961−63年で、ブリオン・ヴェガが1969−78、銀行が1973−82だから先にこの店舗にこのモチーフが使われたことになります。

この二つの円が重なるモチーフは、対比するもの、男と女、静と動、天国と地獄などを表しているそうです。

でも、よく見るとこの店舗では正円ではなく楕円なんですよね。
何か別の意味があるのでしょうか・・・。


右側の円窓。


部分拡大。ガラスの留め金にも2つの円のモチーフが使われています。



入り口。


部分拡大。


折りたたみ式の扉。


中から外をみたところ。


他の部屋に通じる扉?


おそらく、柱と収納を一体化させたもの。
例のモチーフ状の穴が貫通しています。


部分拡大。ここにも!


一角のみ壁がタイルのモザイクでデコレーションされていました。


カルロ・スカルパの建築って、一見取っ付きにくいのですが、よく見ると細部まで奇麗にデザインされていて遊びもあるので、実物を目の前にすると、まるで遺跡の中を探検しているかのようにワクワクしてきます。

この店舗は内装ですが、北イタリアのトレヴィゾにある、ブリオン・ヴェガの墓では全て0から作られているので、さらに素晴らしい空間を体験することができます。

交通の便の悪いところにありますが、機会があれば行ってみると良いですよ。





 
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